医師 黒木 弘明

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二〇二四年 五月三日(金)

綴りごと 想いごと

飛び立つ勇気

 

心苦しく生きている人がSOSを出して
自分も努力するから、何とか力を貸して欲しい、
と仰ってこられます。

 

 

おそらく、その時点でその人は
助かり始めているんだろうな、と思います。

 

 

逆に、長く苦しみがちな人の傾向は、
自分が苦しいという自覚が無かったり、
うっすら自覚があったとしても、助けて欲しいと
素直に言えなかったり、もしくは、誰かから
差し伸べられた救いの手を信じることが出来ず、
払いのけてしまうケースなどがあります。
その他、助けて欲しいとお願いすることは出来ても、
次第に人任せになってしまい、自分では何も
しなくなってしまう場合もあり、それはそれで
様々な事情があるので、やむを得ないこと。

 

 

自分が苦しいんだ、というリアルな自覚、
助けて欲しい、という素直な表現、
自分も努力する、という無垢な決意、

 

 

その3つが揃う所から
その人は助かり始めている気がします。
この3つが揃うことを勇気というのでしょう。

 

 

それを口で言うのは容易いことですが、
それはまるで、清水の舞台から飛び降りるくらい
とっても、とっても勇気の要ることなのです。

 

 

しかし、その勇気は
飛び降りるものではなく、
新しい自分に向かって
飛び立つ勇気なのでしょう。

 

 

そんな飛び立つ勇気が
貴方にも宿りますように。
大丈夫。まだ希望はあります。

 

 

 

自覚+表現+決意=勇気