雲
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不愉快な時
そんな時は忘れ物を取りに行こうか。
どこに忘れちゃったのかな?
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不愉快な時。
貴方を不愉快にさせるような
出来事があったのかな?
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そこで、思い出してみようか。
出来事には特に意味が無い、
ということを。
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出来事には、良いも悪いも
正しいも誤っているも無く
ただ存在し、発生している、ということを。
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生まれた瞬間に、悪い命というものが在るかな?
存在そのものが、誤った雲というものが在るかな?
在り方として、正しい三日月というものが在るかな?
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その一方で
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生まれ育った後に
人間が作ったルールに抵触して
処分を受け人は居るだろう。
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良いも悪いも、正しいも誤っているも
素材そのものには無いけど
後付けでラベルを貼られたものだね。
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私たちが不愉快になるとしたら
文字通り、その時私たちは心の中で
不快な想いを感じているのだろう。
こんな風に。
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嫌な出来事があった!
なんという事だろう!
私は善悪のないものに対して
自分が慣れ親しんだ価値観を刻印し、
裁きを下しているではないか!
何という不自然極まりないことを
私はしているんだ!ああ不愉快だ!
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慣れ親しんだとは言え、
不愉快な習慣に付き合い続けると、
貴方は不愉快になる。
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そして、不愉快な気分が
自分の中からやって来ていることを忘れ
自分の外から植え付けられたものだと考える。
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そうなると、不愉快な気分を
克服することは不可能だと思えてくる。
すると、生きる元気が無くなる。
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だから不愉快な気分を感じたら
自分が価値観の牢獄に入っていないか?
何度でも確かめよう。
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怒っているのは本当に貴方か?
それとも貴方の慣れ親しんだ価値観か?
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そしてさらに思い出そう。
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貴方は愛されている存在だと。
貴方が愛されない理由はないことを。
貴方が存在することが愛の証明なんだと。
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たとえ不愉快なことが起きても
貴方は愛されているし、
愛が減ってゆく訳ではない。
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むしろ一見不愉快に思える出来事の裏に
貴方を愛で導く作用はなかったか?
もう一度探し直してみようよ。
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それを思い出すことができたら
あの不愉快な出来事にも
ありがとう、と言って見送ろう。
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出来事の善し悪しは無い。
それは空に浮かぶ雲のようだ。
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それなら自分の中の歓びに
導いてくれる羅針盤に従って
歩んでゆくことも可能だ。