医師 黒木 弘明

メニュー

二〇二四年 五月一七日(金)

綴りごと 想いごと

自分を満たす

 

快楽では自分を誤魔化すことは出来ても、

自分を満たすこととなると、

殆どと言って良いほど出来ません。

 

 

快楽と人生の夢を混同するのも、
一見酷似する両者を判別するのも、
大切な人間の人生の経験の一つです。

 

 

貴方が思っている以上に
沢山の自分が居ることをご存知ですか?

 

 

体の自分、脳の自分、心の自分、
空の上から自分を見ている自分、
過去に隠れている自分、異次元の自分、
今自分を操縦している自分などなど。

 

 

それらの自分がバラバラだと、
何となく切なく、悲しく、淋しく、
苛立ち、心細い感じを覚えます。
これが満たされてない自分です。

 

 

そんな淋しさに耐えきれず、
体調が思わしくなくなることもあります。
この手の不調は、内服や処方だけでは
改善しません。

 

 

淋しくて、満たされない自分が
長く続くと、自分が徐々に偏り、歪みます。
逆に、偏りや歪みのない人は殆ど居ません。

 

 

その自分の偏り・歪みを体験して、
自分なりに自分とお話しして、
バラバラになっていた自分たちと
仲良くなる体験をすることで、
自分が満たされ、愛を覚え、成長します。

 

 

人生の中で、やむを得ず
バラバラになった自分を再び満たし、
自分を成長させてゆくこと、
そして成長した自分を駆使して
この世界に愛を循環させてゆく、
という素敵な夢を、もっと私たちは
抱いても良い気がします。

 

 

誰かに認められる快楽もあれば、
自分に学び、自分を慈しみ、
自他共に愛を巡らす歓びもあります。

 

 

まずは毎日の生活の中で
ほんのわずかでも良いので
貴方の中の貴方たちとお話しすることを
大切にしてゆきましょう。