自分を捉える
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◎子ある者は子について憂い、
牛(お金・財産)ある者は牛について憂う。
執着するよりとごろによって、人間に憂いが起こる。
★サンユッタニカーヤ★
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◎じつに自己は自己のものではない。
(自分でさえ自分のものではないのに)
どうして子どもが、どうして財産が、
自己のものであるか。
★ダンマパダ★
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正にその通りだなぁと感じ入る。
私たちは、自分の心を
捉える練習をしないまま社会で暮らしているので、
自分の五感と自分の感情を
自分自身だと信じ込み、
それらに振り回されてしまう。
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その上、自分ではないものに頼って
自分を守ろうとして、
それが思うように行かなくなると思い煩い、
意気消沈し悩んでしまう。
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さらに、この世で生きている間に
(蜃気楼のような)満足を得ようと渇望して、
日夜躍起になって画策し、
それに人生の大半を費やしてしまう。
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まるでCGで出来た世界の中でぐるぐる駆け巡り、
ドタバタ一喜一憂し、右往左往して、
在りもしない相手に向かって
独り相撲をしているかのよう。
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そうかぁ、
そもそも『自分』の捉え方からズレていたんだなぁ…
『自分』って出発点であり、目的地だもんなぁ…
と中村元先生の解説を聴いて、シミジミ感じ入る。