育てる
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私はギターを育てている。
それは子育てによく似ている。
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まずその子の特性に関心を持つこと。
得意不得意、得手不得手。
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他の子との比較はしないと言っても
否が応にも違いは出るもの。
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それでも動じない。
その子の良さが花開くまで
向き合ってゆくのみ。
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その子の才能が試されているのではなく
こちらの信じる力が試されているのだ。
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成功の定義もなく方程式もない。
失敗は過程であって
成功までの道のりのことを指す。
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やめてしまえば
そこで本当の失敗になる。
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それでも自分は万能ではない
自分は無力かも知れない
と覚悟する。
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努力が報われたいとか
親の苦労を察して欲しいなどと期待はしない。
こっちが勝手にやっていると心得る。
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その子の良さを奪わないように
手と我を出し過ぎないように
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でも手を差し伸べる用意を備えて
向き合ってゆく。
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それに自分だけが育てている訳ではない。
多くの人の力を借りていることを
忘れないようにする。
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良い音がするギターは幾らでもある。
ハイスペックな子は幾らでもいる。
心を通わせることが大切だ。
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オールマイティ・優秀でなくて良し。
存在として優しく響けば良し。
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今日も向き合う。
その子と向き合う。
自分と向き合う。
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でも結局こっちの方が
勉強になったり
助けてもらったりしている。