肯定する
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今日は僕の話を。
僕は頼まれて講演や教育研修をやることがある。
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まず条件を確認して、問題なければ
その次に内容を打ち合わせる。
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ここが最初の山場。
大体「〜〜な内容でお願いします」
と依頼されるけど、それは
話を聞かせる側の意見。
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大切なのは話を聴く側にとって
ワクワクする内容になるかどうか。
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どんなセミナーも教育研修も
話を聞かせる側と、話を聴く側の間には
何らかの溝がある、ギャップがある。
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それを埋めるのは
僕ということになる。
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だから、僕がそのギャップを
埋めることができるイメージが湧くまで
打ち合わせをする。
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それから講演、研修内容の
制作に取り掛かるが、これが
相当な産みの苦しみ(であり楽しみ)。
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話の流れを創りながら
未だ見ぬ聴衆のことを想いながら
内容を練っていく。一日じゃ終わらない。
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こうして、ようやく完成した講演内容。
そして、本番を迎える時が来る。
僕は自分の創作物に最後の手を入れる。
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それが噺し、話し、喋り、トークだ。
ここが大切。プレゼンテーションではない。
話し手は僕一人でも聴く人がいる限りは
これはコミュニケーションだ。
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要するに、僕は自作自演。
脚本、演出・主演を
自分で務めることになる。
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しかし、どれだけ僕がたくさんの時間と
エネルギーを込めて創ったとしても
その講演・研修は一回こっきりのこともある。
勿体ないなぁって思うこともある。
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一回こっきりのライブみたい。
そのためのセットリスト・アレンジ・演出。
初日であり千秋楽。
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これがマックス緊張する。
紅白歌合戦をよく見てご覧。
わずか一曲だけで勝負するのが
どれだけ大変か!
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本番前に緊張している自分を見て
なんだか特別に小心者のような気がするけど
実はそんなことはなかった。
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どんな表現者もみんなそう。
コンサート・ツアーの初日
歌舞伎や演劇の初日
どんな大物でもみんな緊張してる。
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亡くなった中村吉右衛門さんも
現役バリバリの矢沢永吉さんも
みんな緊張してる。それが普通。
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それを知ると
なんだか緊張している僕が
可愛く思えるから不思議だ。
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緊張したり悩んだり、
その行為自体は消えなくても、
手放して捨てることを選ぶことはできる!
ということだ。
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そして緊張したり、トチったり、
聴衆の反応が乏しく思えた講演に限って
後の反響がすごく大きかったりする。
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完璧さよりも人間らしさの方が
心には沁み渡るということだ。
だって人間なんだもん。そりゃそうよ。
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僕はまた来年も、何度も初日を迎えるだろう。
その都度、繊細な僕は緊張するだろう。
それでも僕は、その体験に感謝するだろうな。
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ということで、
今日は僕のお話でした。
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緊張したり、悩んだりすることは
無理に消さなくても良くて
むしろ肯定する方が早く手放せるかもよ!
というお話しでした。
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ちなみに写真は、
頂きもののアイス・バーです。
(また頂きものか😆)
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