美しさ
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期間限定のお仕事で、ある人に出逢った。
その人はとても気の利く人で、私も助かっていた。
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しばらくすると、その人は
海外から来た人と言うことが分かった。
ご本人が申告しなければ、私は分からなかった。
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何故ならばその人は、日本人よりも
美しい日本語をお話しになるからだ。
日本語をよく勉強されたのだろう。
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そして、姿勢が良い。
さらに、職務に余分な感情を交えず、
与えられた任務の遂行に忠実だ。
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昨今の大多数の日本人よりも、この人の方が、
かつての日本人の良さを数倍も表現している。
おそらく私よりも。
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私はハッとした。
今自分に備わっているものを
当たり前だと思って
疎かにしてはいなかったか?と。
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今の私は
自分に与えられたものの良さを大切にして、
それを美しく表現できていただろうか?と。
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美しいものが無いから増やしたり、
新しく獲得すると言った次元ではなく、
今自分に備わっているものを把握して
それを美しく表現することが
真に美しいことなのだ。
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真の美しさは
私たちの内にある。
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と言うことを私はその人から学んだ。
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今日も私はその人に会うが、
期間限定のお仕事は今日が最後となる。
私は大切なことを勉強させて頂いた御礼に
自分の本にサインを入れて
その人にプレゼントしようと思う。