医師 黒木 弘明

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二〇二四年 四月二六日(金)

綴りごと 想いごと

繰り返して覚える

何度も何度も同じことを繰り返して覚える。
覚えるためには、まず


繰り返している自分を
発見するのが最初だ。


またこんなことをしている自分、
また同じ結果に行き着く自分、
まるで自分を自分で
リピート再生しているみたいだ。


そこに気がつくのが
大切な一歩である。


人間が生まれて死んで、また生まれ変わって
その繰り返しが輪廻転生だって言うけども


生きてる間も僕たちは
同じことを繰り返しているよ。
生きててもグルグル廻ってるよ。


だから、生きている間に
グルグル廻っている自分に
気がつくことが
大切なんじゃないかと。


ああ、また同じ所に戻ってるな、
またリピート再生してるな、
そろそろ違う展開に着地したいな、
このループから抜けるにはどうしようか?


と感じた時が、あなたの好機じゃないかと。
それこそが向上心じゃないかと。


だからそのために
何度も何度も繰り返して覚える。
覚えるまで繰り返す。


覚えるって言うのは、
記憶するって言うだけじゃなくて
体得するって意味もあるんだ。


何度も同じ自分をリピート再生しながら
その自分に気づいたら、その次は
その自分の傾向を時間をかけて把握して
その自分に自分で対策を練りながら
失敗したらまたやり直しながら
自分と云ふものの扱いを覚える、体得する。


それが自分を大切にする
って言う意味でもあるんじゃないかと。


漫然と世間の喧騒に流されず、
無意識に繰り返す人生に自分に気づいて
自らを修正してゆくことの大切さを
ある人が上手いこと言って表現してたな。


『生まれ変わるなら生きてるうちに』


与えられた命の中で繰り返し、
繰り返しの中で自分と云ふものを
自分で覚えてゆこうじゃないか。