医師 黒木 弘明

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二〇二四年 四月二六日(金)

綴りごと 想いごと

病と愛

 

この季節、ご病気をされる方や

体調が思わしくない方も居られるかと思います。

 

 

しかし、病気を怖れないで下さい。

病も愛して下さい。

病気も自分ですから。

 

 

病気を悪者だと頭から決めつけて

無理矢理にでも、ねじ伏せようとしないで

病の中の自分の声を聴いてあげて下さい。

何でも良いので、何か一つでも

病から学んであげて下さい。

 

 

病を怖れるということは

症状さえなくなれば良い、と願うことは

病気を持つ自分を愛せないということです。

 

 

実は、それこそが最大の病気です。

そうなれば、病は更に酷くなります。

病を怖れることが病を悪くする

これが病の罠ですので、どうかご注意下さい。

 

 

ちなみに私は、症状を病とは呼びません。

症状は声、自分の声です。

 

 

その声を聴こうとしない状態や

自分を愛せない状態のことの方を

真の病気、と私は呼びます。

 

 

どうせなら、自分の症状と

健やかに向き合いたいものです。

それが一般に言う病気のレベルであっても

どうせ自分の命ならば、誰がなんと言おうと

健やかに病気を過ごしたいものです。

 

 

症状の有無、細菌やウイルスの感染の有無

異常値の有無など、検査結果の行方によって

医学的には、病気の有無が診断されますが

私にとって大切な視点は

病に対する本人の姿勢です。

 

 

病に対する自分の姿勢が

最大の妙薬であることを

忘れないでおきましょうね。

 

 

意外なことに思えるかもしれませんが

病や症状は、あなたを愛しています。

あなたに何かを届けようとしています。

 

 

ですから、あなたも病を愛し

症状を持つ自分であっても愛し

自分宛に届いた学びと癒しの贈り物を

ゆっくり受け取って下さい。

 

 

あなたが見放されたから

病気になったのではありません。

病や苦難の中にも、愛はあります。

どうか心配しないで下さい。