医師 黒木 弘明

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二〇二四年 四月二八日(日)

綴りごと 想いごと

理由

度々申し上げていることですが、

病院に行く、病を治すとは別次元で、

自分をお世話して、自分を楽にしてあげることは、

とても大切なことです。

しかしこの作業は

(コツを掴むまでは)独りでは難しくもあるので、

私はご縁あった人に対して、

微力ながらにお手伝いをしたり、

ワークショップ等でお話ししています。

今の私が

これを続けている第一の理由、直接的な理由は、

それが人助けになるから、

それが社会貢献に繋がるから、

ではありません。

この『自分を探し、自分と向き合い、自分と語らい、

自分をお世話し、自分を楽にする作業』が

楽しいことだからです。

もちろん、複雑で難解な作業で、

心理的な葛藤や苦悩も有ります。

それが無い人は逆に居ません。

しかしミステリーのような、

推理小説のような、3000ピースのパズルのような、

考古学のような奥ゆかしい自分の物語を

見つけてゆく作業には、楽しいことも沢山あります。

自分を癒すことは本来、苦痛ではありません。

自転車に乗る練習と同じで、

慣れるまではコケることもあるというだけ。

自転車に乗れるようになったら、

楽々スイスイに行けるようになるのと同じく、

心の行動範囲が拡がり、自分が身軽になります。

何度かコケながら練習を重ねるうちに、

自分と向き合う作業に馴染んできて、

心のパズルが一つずつ埋まると自分が充実してきて、

自分が徐々に楽になります。

その過程には、言葉にならない歓びがあります。

自分と向き合うことの素晴らしさ、

歓びを知ってもらいたい、その楽しさを分かち合いたい、

それが私がこの生業を続ける最大の理由です。

殆どの人が未経験なので大抵は怖がられますが、

自分と向き合うのって楽しいんですよ、本当は(^^)

自分を大切にする歓び、楽しさが広まって、巡り巡って、

結果的に(最初っから狙った訳じゃないけど)

人の役に立ったり、社会の役に立てば嬉しいなぁ

とは思ってます(^^)