医師 黒木 弘明

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二〇二四年 五月四日(土)

綴りごと 想いごと

減点なし

 

私たちの真の所属は人生であり、

オフィスではありません。

人生は、日々の体験と心の営みによる

リアルな自己表現の物語です。

 

 

私たちの人生という物語は、
株式会社じゃないんですから、
数字に見える利益を出し続けるとか、
業績を上げるとか、目標を達成するとか、
一流であり続けるとか、規模が大きくなるとか、
そんな評価は人生に本当に必要ですかね?

 

 

仕事も会社も世間もみんな
ずっと終わりない評価をしてるし、
その評価結果に右往左往させられて、
挙げ句の果てに、疲れている気がします。

 

 

自分は
上手くなったか?稼げるようになったか?
周囲から評価されるようになったか?
前よりスリムになったか?健康になったか?

 

 

そんな評価軸を使って
毎日、毎週、毎月、毎年のように
自分の人生という物語を測ってどうしますか?

 

 

下手になったって良いでしょ?
稼ぎが減ったって命に別条はないし、
周囲からの評価は命の価値ではないし、
スリムになってもファットになっても、
自分の美しさを発現させることは可能だし、
健康でも不健康でも、貴方の人生
という物語には充分な価値がある訳ですから。

 

 

いつのまにか自分で自分に
目くじらを立ててしまっているのは、
評価社会の中で長く生きてきた副作用かも。
貴方のせいじゃないから、自分を責めないで。

 

 

評価は、一種の仮想現実かも。
高評価が私たちの真の安全を
永遠に担保してくれるとは限らないし。

 

 

心が疲れている人のお話を伺うと、
多くの方が毎日のように
ご自分やご家族を採点しているのです。

 

 

まるで自分が自分の上司みたいになってる。
それでいて、自分は部下でもある。
上司役の自分が、部下役の自分を恫喝した後、
叱られた自分を守る人が居ないのです。
土台この一人二役は、無理があるのです。

 

 

そんな採点しなくて良いですよ。
振り返り、反省、内省と評価は別ですよ。
採点のし過ぎは、自分いじめになるので
毎日とか毎週のような短か過ぎるスパンで
自分を評価軸で刺すのは、オススメしません。

 

 

自分の心の中に上司は不要。
貴方は家族の上司ではありません。
貴方の心の中はオフィスではありません。

 

 

人生という物語ですから
株式会社じゃないですから
生きるという営みですから
仕事じゃないですから

 

 

利益とかコスパとか高評価などの
言葉に惑わされず、踊らされず、
自分という物語を大切に生きましょ。

 

 

もっと楽でも構わないですよ。
貴方には世間の評価ではなく
心の羅針盤があるはずですよ。
貴方は悪くないのですよ。

 

 

生きてるんですから
貴方はそもそも満点です💯
減点などありません。