医師 黒木 弘明

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二〇二四年 四月一七日(水)

綴りごと 想いごと

感謝せねばならない?

別に、感謝しなければいけない訳ではありませんよ。
んんん???
いつもと逆のことを言っているように聞こえたのなら、
申し訳ありません。



でも、いつもと反対のことを言っているつもりは無いんです。感謝は「しなければならないもの」ではなくて、『したいからするもの』ですから。



感謝は、しないといけない。
すると良いことが起きそうだから、感謝する。
しないことが悪いことが起きそうだから、感謝する。
地球に生かされている私たちが感謝を捧げなければ、
地球が怒ってしまうので感謝をしなければいけない。



私の意見として、
感謝は呪文じゃありません。呪いや暗示、洗脳ではありません。そういう無理矢理な感謝(少し強迫的な感謝)ではなくて、やはり自発的に、自然に、湧き上がってくる気持ちです、感謝とは本来。



自分の中から自然と湧き上がる気持ち。
自由な自分が生み出す素直な気持ち。
それがもしも感謝であったら、最高ですね。



確かに、情緒の安定している人は感謝することが多いそうですし、感謝を続ける方が情緒は安定しやすいそうです。理論上はそうですけども、実際に一旦不安な気持ちになると、感謝の気持ちは湧き上がりにくいのも事実です。



無理に自分の不安を隠して、自分に嘘をついて「ありがとう」なんて言わなくて良いです。大小に関わらず、自分への嘘は余計に心を蝕みます。



そんな時は「今は感謝どころじゃねーよ!」「今は怖くて怖くて仕方ないんです!」と突っぱねてしまうのも、一つの体験です。そのことで「今の自分」を堪能しても良いのです。したいのだから。



美しい・醜い、そんなことに関わらず、
嘘のない自分で居ること。
それは、自分自身を堪能すること。
それこそが人生を生きる醍醐味。
そうやって正直な自分を味わい続けることで
自分を愛せるようになります。



そして、その愛おしい自分に出逢って
気づくかもしれません。



ああ、この愛おしい自分は色んな体験、色んな人との出逢いや協力のなかで出来上がったんだなぁ。嫌なことも、素敵なことも全部、この愛おしい自分のパーツだったのかぁ。



そこで生まれてくるのが
『ああ、みんなありがとう』
という自然な気持ちかもしれません。



そんな自然な感謝が、やっぱり純度が高くて、心を元気にしてくれます。つまり、感謝というのは心が元気になるためのツールでもありますが、同時に元気になってゆく人の『到達点』でもあるのです。なんとなく感謝をしたくなった時点で、あなたはもう元気なのです。



何事もやってみないと分からないのだから。
理屈や理論・データを知りつくして
失敗を避け、成功を追い求めることではなく
自分の生身で実体験することに
深く大きな意味があるのだから。
あなたが、やりたいようにやってみて
あなたが、生きたいように生きてみて
その結果、初めて分かることがあれば、
それは宝です。
誰がなんと言おうと宝です。
その時「ありがとう」って言えれば最高ですね。



もちろん、今感謝できなくったって
あなたは最高の自分に向かっていますよ。
それを信じて
今日の自分を堪能してください。