医師 黒木 弘明

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二〇二四年 四月一九日(金)

綴りごと 想いごと

豊かさが隠れている

 

かつて黒人の方々は、酷い差別を受けていました。
しかし、彼らの喜怒哀楽から生まれた、
ブルーズ、ラグタイム、スウィング・ジャズ、
ビバップ、クール・ジャズ、ゴスペル、ソウル、
ファンク、ラップ、ヒップ・ホップなどの音楽は、
今や世界中の人々の喜怒哀楽を共感してくれる、
かけがえの無い、豊かな存在となっています。



わずか40年に過ぎない、
今生での僕の人生を振り返る時であっても、
僕の苦難を共に背負ってくれた音楽と言う
物凄いエネルギーを辿っていくと、
そこには黒人の方々の歴史がありました。
この絵本「リズムが見える」は、
そのことを教えてくれます。



この素晴らしい絵本を発見し、
翻訳を手がけられた翻訳家・大学教授の金原瑞人さんと、
絵本の監修をされた(憧れの)Peter Barakanさんと、
先日、直接お食事をする機会に恵まれました。
お二人とも紳士でした、やっぱり。
これも音楽が導いてくれたご縁、恩恵だと思っています。



ちなみに、人生において、
病気、怪我、トラブル、悩み、葛藤なども、
かつての黒人の方々のように、
今はまだ好まれない存在かも知れませんが、
僕はそこに物凄いエネルギーと、
豊かさが隠れているのを感じます。
だから、忌み嫌ってしまうのは、
勿体ないと思っています。
もっと視野を拡げれば、得るものが必ずあると思うのです。



視野が広がれば、
これから達成すべきものが見えてくる。
自分の歌を生きよう。



これは、この素晴らしい絵本の画を描いた
ミシェル・ウッドさんの言葉です。



便乗して、大口を叩くようですが、
不肖、この僕も『音楽のような人間』になりたい
と思いました。