医師 黒木 弘明

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二〇二四年 四月二七日(土)

綴りごと 想いごと

悪いとか無い

 

あなたが挫けるとき
あなたが悩むとき
あなたが怒るとき


あなたは
何か悪いことをしてるものだと
思ってないかい?


何にも悪いことじゃないんだよ、それ。
罪とか誤作動とか言うけども
苦しんでるだけ。


悪いことじゃないんだよ。
フツーに生きている証拠なんだよ。


苦しむ自分、挫ける自分、怒れる自分を
悪者だと思って見てる時のあなたは
すごい剣幕になってる。


そんな形相で自分を見てるあなた。
それをあなたの中のあなたが見てる。


そんな形相で見られた自分の方は
どう感じるだろう?


「もう何をしても怒られる、
何をしても落胆される、
いつでも揚げ足とられて、悪者扱いされる。


そんならもういいよ!
お前と話さない!」
なんて言ってしまうかもね。


たとえば、グレたり、学校に行かない子どもを
親が、さも悪い子であるかのように嘆くと、
余計に悪化するけど、あれと同じ。


自分を罪だの、悪だのと裁くあなた。
すねてしまって、あなたに背を向ける自分。


それじゃあ平行線。
いつまでも苦しいままで
本当に壊れちゃうよ。


苦しんでる自分が訴えてるのは
本当は、こう言うことなんだと思うよ。


「私の心のどこかにトゲが刺さってるから
それを探して取って欲しいの。
それが出来るのはあなただけなの。


トゲが見つかって取れたら
その分あなたは楽になるから
それを教えてあげたくて、私は苦しんでるの。」


だから、挫けるあなたでも
怒れるあなたでも、苦しむあなたは
本当はあなたを楽にしたいんだよ。


何も悪いことをしている訳じゃない。
だからそんなに悪者扱いしないで。
むしろ、やさしくして欲しい。


苦しむ自分にやさしくしないと
苦しみが長引いて
あなたもドンドン余裕がなくなる。


苦しむ自分。
苦しむ自分を責める自分。
苦しみ続ける両者。


それじゃ辛すぎるから
少しずつで良いから
自分への態度を変えてみよう。


苦しむあなたは
悪くない。


見ているあなたも苦しいだろうけど
少しずつ、苦しむ自分の言い分を
聴いてあげて。


苦しむあなたは
あなたを痛めつけているのではなく


あなたを楽にしたいのだ
あなたを愛しているのだ


って思うのはどうかな?
だからその愛に気づいて、
応えてあげたらどうかな?


自分は他人じゃないから
嫌いになっても、サヨナラは出来ない。


一生かかって
愛せるまで付き合うのが自分。


そもそも苦しむことは
悪いことじゃないし、
何かの罰でもないんだよ。


あなたは悪いんじゃない。
だから、もし良ければ
そんな自分と向き合ってあげて。


じゃあ、今まで
自分と向き合わなかったのは
悪いことになるかな?
やっぱり私は悪い人かな?


悪くない。
悪くない。
悪くないよ。


そういう経験を体験したくて
自分で選んでいただけだから。
悪いとか無い。


今からどうするか?っていうだけで、
どんな選択をしても
それは、愛すべきあなたの選択。


でも、本当は自分が自分を愛している
ってことに気づいてみるのも
ソコソコ楽しいと思うよ。