医師 黒木 弘明

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二〇二四年 三月二九日(金)

綴りごと 想いごと

あらゆる道はいつも開かれている

 

 

苦しい時には、自分がまるで

真っ暗闇のトンネルの中に入れられた様な感覚に

襲われることが多いです。

 

 

出口(光)が見えない。

呼んでも誰も助けに来てくれず、独りぼっち。

とにかく出してくれ!と叫びたくなる。

 

 

しかし、それは

本人がトンネルの中に入れられたのではなく

その人の心の中に

光が差し込まなくなってきた状態なのです。

 

 

なぜ光が差し込まなくなったのか?

それは、その人の心の中が雑然として

散らかっているからです。

 

 

心も家と同じです。

時々片付けをしなければ、散乱した物によって

窓や玄関が遮られてしまって

新鮮な空気や、温かな光が差し込んで来ません。

 

 

苦しい時に心の中で散らかっているのは

あなたの「整理されていない感情」です。

 

 

感情というのは、心の垢のようなもので

毎日必ず生まれていきます。

 

 

納得できないことや、理解できないこと

少し考え直さなければならないこと等が

日々生まれますが、それを小まめに整理しないと

あなたの心の中が雑然としてきて

酷い場合は、ゴミ屋敷のようになってしまいます。

 

 

こうなると、心の中に

新鮮な空気(新しく柔軟な発想)や

温かな光(周りの支援)が入ってきません。

入ってきても、そのことに気づきません。

だから、暗闇と孤独感に苛まれ、苦しくなるのです。

 

 

多くの人は、調子の良い時、元気な時は

特段何もしません。

調子を崩してから、重い腰をあげます。

 

 

しかし、その逆です。

むしろ調子の良い時に、どれだけ小まめに

自分の感情を整理していたか?

それによって、調子の良い時期を

どれだけ維持できるかが変わってきます。

 

 

ですから、毎日の自分の心の掃除として

瞑想をしたり、座禅を組んだり、礼拝をしたり、

運動をしたり、様々な工夫を昔から人間はしています。

 

 

調子が良い人も、よくない人も、実は関係ありません。

日々少しずつ自分の心の中を整理しておくこと

それが、自分という人間を生きる作務なのです。

 

 

既にやっている人はご存知だと思いますが

自分の感情を整理し、自分の心を掃除していると

自然と新鮮な空気が心の中に舞い込んできて

温かな光が心の中に差し込んでくるものです。

 

 

これをお読みのあなたも、自分には無関係と思わず

毎日3分、5分でも良いので、自分の心のために

何か、し始めてみてください。

 

 

何をするかも自分で探し、自分で決めて良いのです。

自分に最もフィットするやり方を模索し

自分で試行錯誤するのです。

そうして、自分で信じたことを(※)やり続ければ

必ず何かが変わります。やれば分かります。

 

 

※自分で心底信頼していることと、

自分が主体的であることが重要です。

疑っていることや、やらされていることだと

残念ながら、効果は今ひとつです。

 

 

あらゆる道(all ways)は

いつも(always)開かれています。

大丈夫。さぁ、やってみよう。