奇跡を活用する
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私たち人間は、
ものすごく繊細なバランスで成り立ってます。
たとえば、
ちょっと脚を痛めると歩けない。
ちょっと頭が痛いと立てなくなる。
ちょっとみぞおちが痛いと何も出来なくなってしまうし、
悩みごとがあるだけでも眠れなくなります。
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もっとバランスを崩すと
身体が痛くて息をするのも辛い、
どの姿勢でも苦しい、
どうすれば良くなるかも分からない、
まるで生きているのか死んでいるのか分からない状態が
数時間、数日続くこともあります。
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まるで生きながら死を与えられたような経験を
私はこれまでに一度となく、もう十回以上、
いえ、二十回近く体験してきました。
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そんな私は痛いほど感じます。
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何事もないような普通の状態は、
無数の調和の上に成り立つ奇跡なのだと。
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普通という奇跡。
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我々は言葉として、
奇跡のことを普通と呼んでいるだけで、
それが奇跡的に連続する日が
多くの人に見られるだけのことで、
普通とは決して当たり前ではないのです。
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昨今は、生きる意味を探す人も大勢居られますが、
何度も死んだような体験をした私はむしろ
『自分が生きているという奇跡を
大いに活用すべし』と感じます。
奇跡を何に活用するかは、
もちろん本人の自由な選択で良いと思っています。
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今日、不自由なく動くことができる人、
食べることが苦しくない人、
休んで眠ることができる人は、
奇跡の中で生きているのです。
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そのことをお忘れなく。