医師 黒木 弘明

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二〇二六年 八月二九日(土)

綴りごと 想いごと

北斎の眼差し

この絵の落ち込む獅子の描写が凄いです。

落ち込む獅子を見る作者の眼差しが、

とても温かいことが判ります。

僕は7年ほど前から、

心や愛をテーマにして、超苦手だったブログを描き始め、

それを4年前に本にしました。

それが 生学癒活という本です。

この本には

「苦悩する自分をまずお世話して、

見つめて、向き合って、そこから

活路を見出しましょう」的な

メッセージをよく書いていました。

しかしながら、

本当に苦しい時、苦悩が激しい時は、

自分のお世話をするのも辛いという場合もあるので、

そんな時に「自分と向き合って」と言われても、

さぞかし辛かろう…という気もするのです。

そういう人には 、生学癒活 は少し度数が高いというか、

刺激が強いと感じられるかも知れません。

すると今度は、もっと度数の緩いものを、

もっと刺激の少ないものを、もっともっと

柔らかい言葉を表現したい気持ちが生まれてきました。

そう、この獅子を描いた葛飾北斎 のような

眼差しで、作品を生んでゆきたいと。

自分と向き合えない自分、
自分のことが好きになれない自分、
お世話をする価値を自分に感じない自分、
生きる意味がふと分からなくなった自分、
夢って何だっけ?と立ち往生する自分、
明日が楽しみとは言いにくい自分、などなど

そんな自分と暮らす人たちに
それ以上求めない言葉たちを。
それ以上の宿題を課さないで
とにかく自分を肯定する言葉たちを。

頑張れと言わない応援歌。
それで良いんだと背中を押す言葉たち。
葛飾北斎 のような温かい眼差しで
そんな言葉を綴りたい今日この頃です。