写し鏡
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全ての人とは言いませんが、自覚の有無を問わず、
多くの人が写し鏡と葛藤しているように感じます。
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写し鏡とは、これまでの人生の中で
不納得だったものや、やむを得ず
刷り込まれてしまったものが有り、
それを知らず知らずのうちに
目の前の生活環境、人間関係の中に
投影してしまうという意味です。
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写し鏡の元となる不納得だったことや、
刷り込まれてたものとは、
幼少期〜青年期の親子関係や出来事に始まり、
成人後の生活(仕事や人間関係)で身につけた
自分に不一致な人生観や生き方などです。
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それらの投影するというのは、例えば
父親/母親に対する不納得を
目の前の男性/女性との人間関係で解消しようと
理想形を求めたり、望んだりすることですが、
逆に目の前の男性/女性の中に
父親/母親と似たような要素を感じた途端に、
激しく怒る、落胆する、抵抗する等の反応が出ます。
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例えば、
父親/母親みたいな男性/女性が嫌いなので
全く違うタイプの人を選んだはずなのに、
段々と相手が父親/母親のようになってきて
どんどん苦しくなってきた、とか
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自分が嫌いな大人のようにならないように
生きてきたはずなのに、気づくと
周りには嫌いな大人ばかりに囲まれていた、とか。
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傷ついてきた自分だから人を傷つけたくない、
人の助けになりたい、人を癒したいと思っていたのに
気づけば人を傷つけていた、とか。
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つまり、現実ではない幻影の中に
リアリティのある癒しを求めては、
それが叶わないので、落胆や怒りを
繰り返すので、生きる苦しさが抜けないのです。
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しかも難しいことに、苦しい時というのは
自分が写し鏡と葛藤している、幻影と戦っている、
という事実を真正面から素直に認めることが
中々出来ません。
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それどころか狡猾なキャッチコピーの方に
無意識に親近感を覚えてしまいます。
地道な努力による自分の軌道修正よりも
労少なく、劇的なマジックを期待してしまいます。
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自分の心の痛い部分に触れるような分析結果や
アドバイスなども受容することが難しく
仮に、正しいことをいくら指摘されても
「私には合わない」
「私には該当しない」
「あの人はハズレる」
と突っぱねてしまうことが多々あります。
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仕方ありません。
大人になったとしても
心の中で反抗期が続いているのです。
私は笑顔で見送ります。
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反抗期の子に何を言っても
突っぱねるか、逆らうかするので
全くもって一筋縄ではいきませんが、
大人の心の反抗期の方が長く複雑なのです。
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ひょっとしたら、今のあなたが抱く
生活環境や身の回りの人への怒りや葛藤は
あなたの過去に対する不納得の写し鏡かも知れません。
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苦しめられているのは
確かにあなたかも知れませんし、
あなたは被害者かも知れませんが、
自分でも気づかないうちに
苦しみの渦の中に自ら留まっていたり、
自分の中の未整理の想いが、
あなたの苦しみの元になっている
可能性もあるかも知れませんよ。
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それを救うのは自分です。
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神でも仏でも前世や過去生でも
科学でもイデオロギーでもなく
(それらに敬意は払いつつも依存せず)
今を生きる自分を現実の自分で救う生き方を
ゆっくり地道に、マジックを期待せず
一歩ずつ練習してみませんか?
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輪郭のボヤけた幻影から
実感のあるクリアな現実を生きる。
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世界平和を願うのならば
まずは自分の中の平穏のために
苦く重たい一歩を踏み出そう。
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そんな人生を創り始めるのに
何歳であろうとも
何度目のチャレンジであろうとも
遅いとか無駄とかいうことは有りません。