医師 黒木 弘明

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二〇二四年 四月二五日(木)

綴りごと 想いごと

佳い

どうぞ今日も佳い一日を。


なんとなくで恐縮ですが
「良い」よりも「善い」よりも、
「佳い」の方に親近感が湧きます。


僕が小学生の頃、
唯一志願した習いごとだった書道。
そのコンテストの中に
「佳作」という賞がありました。


グレードで言えば、「佳作」は
上位の賞ではなかったので、
当時の僕には「佳」という字が
何だかちっぽけな意味に
思えてしまいました。


だけども、今見ると
『佳い』って素敵な字だなぁ
と感じ入ります。


調べると、『佳い』とは
形が整っていて美しい
という意味だそうです。


「良い、善い、美しい」などの字と比べて
『佳い』と言う文字には
何となく親近感があると言うか
格好つけない身近な感じがします。


それなのに
形が整っていて美しい…
とは、どう言うことだろう?


あ、そうか!
そう言うことか!


以下は、
僕なりに解釈した『佳い』です。


肩肘張らず、格好つけず
他人の目ばかりを意識せず
本来の自分を取り戻して
あなたはあなたという存在が持つ
あなた特有の美しさを
誰のためでもなく、誰とも比べず
只そのまま大切にして生きれば良い。
美しさとは比較相対によって
生まれるものではなく
ただそのものが在るように在る時に
生まれる輝きのことを指すのです。
その時あなたの心から吹く風は
柔らかで、他人も自分も傷つけない、
親近感のある風になっています。
どの命もそれで善いのです。
そのあなたが佳いのです。


今日も佳い一日を。