今回、オフィシャルWEBサイト開設に当たり、「Dr.クロキのオリジナルソングのミュージックビデオをサイト内にアップしよう」ということになった。実はDr.クロキの趣味は音楽。中学時代からギターを始め、高校生の終わりごろには、バーでブルースを演奏するなど、セミプロとして活動していた。作詞・作曲も手がけ、これまでに多くのオリジナルソングを制作している。その「音楽」を、Dr.クロキは「ママメンテ」の活動の中に取り入れている。特に多人数の前でセミナー、トークショー形式で行われるママ向けココロの対話講座「ママメンテ」では、歌のプレゼントとして、オリジナルソングの弾き語りを披露し、好評を博している。数あるオリジナルソングの中から選ばれた一曲、それが「家族のうた」だ。この曲やミュージックビデオに寄せる思い、Dr.クロキが考える「家族」について話を聞いた。

(聞き手/Dr.クロキオフィシャルWEBサイト編集部)

編集部

「家族のうた」を聴いて、まず特徴的だと感じたのは、歌詞の中の登場人物が「君」と「僕」の二人だけだということでした。「家族」がテーマなのに、父さん、母さんといった呼称が入っていなくて新鮮な印象を受けました。家族を語る時、なぜ「君」と「僕」なのでしょうか?

Dr.クロキ

いきなり核心をついてきましたね(笑)。それでは、まず「私流の家族のイメージ」についてお話ししましょう。私は「家族には親、子、父、母、兄、妹、弟など、年齢の上下があっても、その核心部分は『一対一の人間関係』である」と思っています。その考え方は、子育てにも反映されていて、私は自分の子供を子として扱うのではなく、一人の人間として向き合っています。ですから私の創った「家族のうた」には、父さん、母さんなどの呼称が入っていません。複数の人間が寄り添う家族でも「一対一の人間関係の集合体」ととらえて、呼称が「君」と「僕」になっているのです。

編集部

歌詞に込めた思いをお聞かせください。

Dr.クロキ

一番の出だしは、「なぜ僕たちは家族なの?」と子どもが親に対して投げかけるところから始まります。「どうして父さんと僕は、学校の先生や近所のおじさんとの関係ではなく、親子、家族という関係で出逢ったのだろう」という子どもならではの素朴な疑問をぶつけるというシチュエーションです。それに対して親は、「今まで親子であることが当然としか思っていなかったけれど、言われてみれば、その出逢いの不思議さや意味について考えたことがなかった」と、思わず考え込んでしまいます。そして、記憶をたどっていくうちに、「子どもが生まれて色々なことが変わってきた。知らないことが分かった」など、色々なことを思い出していきます。そうすると私たち親子の関係が少しずつ見えてくるわけです。親は、それを受け止めた上で、改めて「親子って何だろう。家族って何だろう」と考えていく。一番の歌詞の中には、そんな情景が描かれています。二番の歌詞は、うって変わって、子どもの言い分です。ここでも、子どもが親を「お父さん」と呼ぶのではなく、あえて「君」と呼んでいます。私の持論に「子どもは天使」というものがあります。つまりそれは「子どもは、親よりも純粋な『無償の愛』みたいなものを持っていて、親を助けるために自分は生れて来たと思っている」という考え方です。「しかし、生まれてみると、親から助けられることが多くて、もっと親に言いたいことや助けたいことがいっぱいあるのだけど、まだ子どもなので言葉が拙くてなかなか親には伝わらない」。そんな子どもの思いを二番の歌詞の中で表現しています。親には親なりの、子どもには子どもなりの言い分や新しい発見があるけれど、お互いにたどり着いたのは、「家族というのは、生きる源となる愛というエネルギーを家族という距離感で体験し、学び合う唯一無二の関係なのでは?」という思い。「家族のうた」は、そういう内容のメッセージソングです。

編集部

非常に深いメッセージですね。

Dr.クロキ

家族、親子、愛といえば「ほんわか」というイメージが先行しがちですけど、家族というのは、もっとシビアなものだと思います。親子の関係、家族の関係とは、その影響力の強さから、一歩間違えればトラウマを生みますし、愛情には裏返しというものもあり、実は非常にリスクの高い関係でもあるのです。そうした中で愛を学び合う「真剣勝負の場」、それが家族であり、親子なのだと思います。ほんわか家族だから良いというものではありません。「良い親がいたから良い家族」とか、「出来が良かったから良い子供」というのはあまりにも短絡的です。良い親子関係、良い家族というのは、シビアな関係、抜き差しならない関係から、親と子が自分で学びながら作り上げていくものだと思います。

編集部

ミュージックビデオでは、Dr.クロキさんだけではなく、息子さんや福山の実家で暮らすご家族も出演していましたね。まるで短編のロードムービーを観ているようでした。(注/ロードムービーとは、映画のジャンルの一つ。いずこかへの旅の途中で起こるさまざまな出来事が作品の物語となっているもので、旅によって登場人物に何かの変化があることを描かれる場合が多い)

Dr.クロキ

「家族のうた」の世界観を映像化しようと思った時、何かひねったような表現ではなく、ストレート、かつ、リアルな表現にしたいと考えました。ロードムービーとおっしゃいましたが、まさにそういうイメージですね。詞に登場する私と息子という親子関係をベースにしながら、私自身が体験した親との関係や、学生時代、子ども時代の記憶をたどる「ココロの旅」。親は子どもに愛を渡し、そして、愛を受け取った側の子どもが、愛というものをその厳しさも含めてそれを自分で解釈し直して、将来、自分の家族ができた時、厳しくもあたたかい愛を創り上げていく。そうした「愛の循環」というものの素晴らしさを、感じていただければと思います。
Dr.クロキ オリジナルソング「家族のうた」
作詞・作曲:Dr.クロキ

Dr.クロキ オリジナル曲「家族のうた」

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