医師 黒木 弘明

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二〇一九年 七月一六日(火)

綴りごと 想いごと

自分の定義

 

良いもの、良い人、良い行い、良いこと、

良い音、美味しいもの、おしゃれな人、良い人生…

などなどありますが、それって、

あなたの『中で』どうやって決まってますか?

 

 

 

あくまでも私の個人的な意見ですが、

これまでの時代は、あらゆる領域において

「良い」という定義が、

客観的なデータや、他者の賞賛の多さ、

称号などの要素で造られていたように思います。

 

 

例えば、

どこかの偉い(と言われる)先生や専門家が、

「あれは素晴らしい」と言えば、

その途端、有無を言わさず、世間的にそれは

素晴らしいことになっていたと思います。

 

 

 

その記事やニュースを見る私は、

偉い先生とは、一度も会ったこともないのに、

なんか曖昧なまま、それを信じていました。

仮に知っている先生であっても、

個人的には全然尊敬できなかった人だけど、

なんとなく盲目的に右倣えで、

それを信じていました。

 

 

 

世の中全般、そうやって客観的な評価を

いつもいつも気にして、

いかに他人に賞賛されるか?ということを、

みんなで競い合っていた時代だったと思います。

 

 

 

お互いの長所を褒め合う、互いに認め合う、

それは素晴らしいことだと思います。

でも自分のために相手に賞賛を求める、

というのは違う気がします。

誰かの目を気にし過ぎて、

自分を見失ってしまいそうです。

 

 

他人の賞賛をもらって、自分の称号にして、

それによって他人より秀でようと努力し、

秀でることで自分に付加価値をつけようとする…

そんな時代が結構長かった気がします。

 

 

 

でも今、そんなことに飽きちゃった、

そんなことに魅力を感じないという人も、

間違いなく増えてきたと思います。

 

 

 

私もその一人です。

だから、時々質問したくなります。

「あんたはどうなんや?」

「人の評価より、あなた自身の定義(了見)はどうなの?」

「あなた自身は一体どこに行っちゃったの?」

「君の本心は何と叫んでるの?それを聞かせてよ!」と。

 

 

だから、そろそろ『自分の定義』の時代かなと。

もう誰かの定義、誰かのルールだけに

縛られた世界からの脱却の時代かなと。

 

 

 

でも今はまだ、他人から評価が

絶大な支配力を持つ世界です。

そこから抜け出るには、

非常にパワーも勇気も要ります。

 

 

 

むしろ、今まで通りに他人の評価に支配される方が、

ある意味では、苦労がないように

見えるかも知れません。

でも、一歩ずつ進んでいる人たちは確実に居ます。

 

 

前置きが長くなりましたが、

広島県府中市にある松葉製作所さんが創る、

無垢木材のスピーカーが、

このほど「ヘッドフォン祭りアワード2019」で

見事、銀賞を受賞されました。

それに伴い、エフエムふくやまのラジオ番組にも

今朝の生放送でご出演されました。

 

 

今まで良いオーディオとは、

客観的数値やデータが良いとされ、

評論家の高評価をもらうものが、

「良い音のするオーディオの定義」だったと思います。

 

 

 

でも、昨今のデジタル世界で、

テレビからもラジオからも流れる音が、

あまりにもキンキンし過ぎていて、

辛いのは私だけですか?

(私が歳を取ってきたせいかな?)

あれをクリアな音と呼ぶのかな?

と長らく思っていました。

 

 

話変わりますが、

ある時、山奥にあるログハウスの

カフェに行った時のことです。

 

 

 

信じられないくらい音響が良かったのです。

「これは、すごいオーディオを使ってるに違いない!」

と思って店中探しましたが、全然見当たらない。

ようやく見つけた先にあったのは、

全くもって普通(かそれ未満)の小さな機器。

「え?これなの?」と腰を抜かしました。

普通の機器が、ログハウス中に優しく響いていたのです。

 

 

 

全くキンキンしない音、

優しい音、暖かい音、懐かしい音…

とてもリラックスできました。

もちろん、カフェの店主のお人柄も音に貢献していました。

 

 

話戻りますが、

松葉製作所さんのスピーカーは、

そんな音がします。

 

 

 

私の生まれた昭和の時代の、

温かくて懐かしいラヂオの音。

それをデジタル社会になった今でも、

より綺麗に、より温かく鳴らしてくれるような

そんなスピーカーです。

 

 

 

クラシック音楽やジャズなどの

アコースティックな音源は豊かに響きますし、

無垢木材の呼吸と経年変化もあって、

スピーカーの音は年々豊かになっていきます。

 

 

 

実際に、ミュージシャンやデザイナーの方など、

音に敏感な人が、このスピーカーの良さに

気づいて行きました。

 

 

 

しかし、おそらくこのスピーカーは、

既存のオーディオ・ファンの定義した

「良い音」とは異なるでしょう。

だから金賞ではなく、銀賞なのです。

 

 

 

それでも、そんな他人の評価とは無関係の

『自分の定義した良い音』がします。

万人ウケではなくても、

間違いなく良い音がする。

だから銀賞なのです。それで十分ですね。

 

 

 

分かる人には分かる。

分かる人だけが分かる。

自分で『良い音を定義する』という

感性を持つ人に届くスピーカーだと思います。

お金だけでは買えない音です。

 

 

 

私の定義では、音とは愛です。

 

 

 

松葉さんのように、

自分の定義で良い音(愛)を

創り出す人たちを見ると、

とても勇気が湧いてきます。

今後、医療や介護、教育などの現場で、

このスピーカーが大活躍することを

心から願っています。

https://www.matsuba-factory.com/SHOP/matsuba-sp-sh-02.html

 

 

 

もう自分の定義で行きましょうよ。

自分を創っていきましょうよ。

誰かが造った凄いとか、偉いとか、

昔ほど輝かなくなっている気がします。

 

 

あなたはあなた。

あなたの中に十分、物事を定義できる感性が

備わっているのではありませんか?

そんな気がします。